第十四番  集仙寺  円勝寺  曹洞宗
三井郡北野町石崎

    
 寺の創建は明徳三年(1392)であり、神代山安国寺三代の住持、月浦和尚の開山に依る。明応二年(1493)円勝寺三代の住持、石岩和尚が竜護山千光寺の第四代諦庵和尚に従って、法統を伝授され曹洞宗石屋派に改宗し、千光寺の末寺となった。
 この寺の本尊は行基の作と言われ、行基菩薩が西国巡錫の折り、日田より一本の靈木が千歳川を流れ下り、三井郡七ヶ瀬の辺りで止まった。行基は此の木をもって一体の仏像を刻み、これを妙永寺に安置した。その後、明応五年(1496)の洪水の時、この尊像が円勝寺に流れ着き、光明を放った。その護、これを永妙寺に返還しようとしたが、動かないのでついに円勝寺に安置して、本尊としたと伝えられている。
ご詠歌 詣でくる 人の心も まどかなり すぐれて照す この寺の月


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